顧客満足度の向上に向け、アンケートの顧客評価を商品力へつなげる方法
顧客満足度の調査は、企業にとって今や当たり前と言える取り組みになっています。
従来はインタビューや紙を用いたアンケートが主流でしたが、インターネットが普及した現在ではWebアンケートを利用して大規模な顧客満足度調査ができるようになりました。
しかし、顧客満足度調査は、主にアンケートの結果を自社の商品の向上に結び付ける目的で行われますが、すべての企業で効果的な取り組みができているとは言えないようです。
どのようにすれば、アンケートで収集した顧客評価を顧客満足度の向上に結び付けることができるのでしょうか。今回は、顧客満足度調査のアンケートを実施するうえでの注意点と活用の方法をご紹介します。
顧客満足度調査の顧客評価をどのように扱うか
「優良顧客」は、継続してその商品を購入するリピーターであるだけではなく、友人など身近な人たちにも商品を宣伝してくれる広告塔の役割も担い、企業にとって非常に大切な存在です。優良顧客を手放さないためには、企業側から積極的に意見を聞き、不満点があれば改善していくことが大切です。
しかし、アンケートを行った結果、改善すべき点が見つかっても、「一部の意見」として無視してしまう企業が少なくありません。また、アンケート結果を自分たちに都合良く解釈し、顧客の希望とは違った改善を行う企業も見られます。
例えば、「商品の色のラインナップを増やしてほしい」という要望に対して、「今は黒と赤があるから、緑を追加しよう」という対応をすることは簡単です。しかし、何種類の色があると良いのか、何色があると良いのか、あるいは、なぜその色があると良いのかなど、製品についてあらゆる角度から調査して初めて、顧客が商品に求めていることをイメージできます。
顧客の要求に対して局地的な処置だけを続けているのでは、顧客は徐々にその商品から離れてしまいます。顧客評価の裏にあるニーズを理解して、改善に改善を重ねてこそ、競合している商品との差別化が実現できるのです。
顧客満足度調査で得た顧客評価を正しく汲み取る
顧客の気持ちを正しく理解し、顧客満足度の向上につなげていくためには、どのようにアンケートを分析し、製品やサービスを改善するべきでしょうか。例えば、ある商品について、顧客満足度調査では上々の評価を得ているものの、実際にはその商品のリピーターがあまりいないというケースを考えてみましょう。このような場合、アンケートの回答者の多くが、普段から競合他社の商品も購入し、交互に利用している可能性が高いです。
アンケート上の高評価のみを鵜呑みにして何も対策をせずに放置していた場合、競合他社の製品だけが改善を重ね、いずれ顧客が自社の製品から完全に離れてしまう恐れがあります。
事前期待に対する評価を上げることがポイント
顧客がリピーターになる要因のひとつとして、商品の購入前に持っていた事前期待を上回ることが挙げられます。
例えば、シャンプーを洗い上がりの髪の状態を重視して購入した顧客が多い場合、「香り」の評価が高くても、リピーターにはなりにくいです。また、実際に髪の状態を改善する効果があるシャンプーでも、顧客の事前期待が大きい場合、期待していたよりも効果が小さいと感じると、顧客評価は低くなり、継続した購入につながるのは難しいと言えます。
単によりよい商品を開発していくのではなく、顧客満足度調査をもとに、顧客が「何を期待して商品を購入するか」というニーズを汲み取って反映させていくことが大切です。事前評価を上回る商品を展開することが、顧客満足度を向上させるとともに、優良顧客の獲得につながっていくのです。
顧客満足度調査のアンケートの質問項目を重視
顧客満足度調査のアンケートを行う場合、結果だけを重視しまうことは禁物であり、質問の項目にも気を配ることが必要です。商品を気に入っているかだけではなく、場合によっては「今後も使い続けたいか」、「他社の商品と比べてどうか」などの設問も用意するべきケースもあります。また、満足していると答えた顧客には、例えば、デザイン性、機能性、色など、どこに満足しているのかについても質問するべきです。
商品自体に満足していて顧客評価が高くても、商品の推奨者やリピーターにならない場合には、商品の価格設定や販売している取扱店舗などに、隠れた不満を持っている可能性があります。
顧客満足度調査の向上に結び付く効果的なアンケートを実施するためには、質問の内容を精査することが大切です。実体的な顧客の気持ちを汲み取るために、簡潔で意義のある質問を作成することが不可欠です。
顧客満足度の向上に効果的なアンケートの実施にはWeb Research Plus
おわりに
顧客満足度の向上がアンケート調査の目的ですが、アンケート自体が形骸化していては有益な情報を入手することは難しいです。また、調査結果をどのように活用するかについても、商品の特性に応じた工夫が必要になってきます。顧客評価は使い方次第で、自社の商品を大きく改善させるヒントになるものです。消費者の声を最大限に取り入れ、商品力をアップすることにより、顧客満足度向上を目指していきましょう。

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